【再起動】連続トークイベント「いつもよりも具体的な本づくりの話を。」、始めます。

※コロナ禍で延期になっていた以下のシリーズイベント、2020年7月23日以降、再スタートさせます。

この先、これまでの出版業界が壊れることが確実な2020年だからこそ、「業界」の話ではなく具体的な本づくりの現場の話が聞きたいし、したい、と思いました。

つまり、この会では大きな話はNGです。日々の本づくりの小さなこだわりに着目して、そこをぐぐーっと掘り下げていきます。

具体的に言うと、「いつも良い本・雑誌を作っているなあ」と私(=百万年書房・北尾修一)が注目している編集者を毎月ゲストに迎えて、その仕事のディテールに着目し、同業者だからこそできる質問をぶつけて、実践的な本づくりのテクニックを聞き出す会にします。

同じ映画を観ても実際に映画を撮っている人じゃないとわからない楽しみ方や、同じ料理人じゃないと気づかないシェフのこだわり、そんなものはどの職種にもきっとありますが、その編集者ヴァージョンみたいな会になれば、と考えています。

毎回のゲストや取り上げる本は「現役」「現在進行形」がマストです。私の中でレジェンドとなっている編集者や過去のベストセラーはいくらでも思いつきますが、今回のシリーズでは外します。

つまり、結果として現役編集者の人たちが翌日から仕事に役立つ話が聞ける会になるのではないかな、と。

ただし、その結果、「プロ編集者限定」「一見さんお断り」の会になるとは考えていません。著者、デザイナー、校正者として本づくりに関わりたい人や、将来編集者を目指す人にとっても、この会で交わされる実践的な話はヒントになるはずです。

で、最後に。
これは個人的なことですが、ひとり出版社なんか立ち上げてしまったもので、最近は資金繰りや在庫の数を考えることの方が多くなりつつある今の私にとって、結果的にこれが月に一度のリフレッシュ&友だちづくりの機会になるといいなー、という「一石二鳥」も密かに狙っています。

……みたいなことなのですが、Readin’Writin店主・落合さん、こんな感じで大丈夫ですか???

【聞き手】
北尾修一(きたお・しゅういち)
百万年書房代表・編集者。1993年6月1日から2017年8月31日まで、株式会社太田出版に在籍。雑誌『Quick Japan』『hon-nin』の編集発行人を務めつつ、書籍・コミックの編集に携わる。2017年9月に株式会社百万年書房を設立し、『ブッダボウルの本』(前田まり子)『なるべく働きたくない人のためのお金の話』(大原扁理)『愛情観察』(相澤義和)『しょぼい喫茶店の本』(池田達也)『日本国民のための愛国の教科書』(将基面貴巳)『13歳からの世界征服』(中田考)『私の証明』(星野文月)などを刊行。最新刊は『ポスト・サブカル焼け跡派』(TVOD・著)。

【日時とゲスト】
第1回・7月23日(木)18:30開場/19:00開演
ゲスト:坂上陽子(さかのうえ・ようこ)

2003年、河出書房新社に入社。「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」など単行本編集を経て、2019年1月より『文藝』編集長を務める。担当書籍に『想像ラジオ』(いとうせいこう)、『民主主義ってなんだ?』(高橋源一郎×SEALDs)、『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』(花田菜々子)、『居た場所』(高山羽根子)、『どうせカラダが目当てでしょ』(王谷晶)など。

第2回・8月22日(土) 18:30開場/19:00開演
ゲスト:金井弓子(かない・ゆみこ)

2012年、高橋書店入社。1年間の営業職を経て、書籍編集職に。『おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典』をはじめ、児童書から女性実用まで幅広い企画を担当。2016年、ダイヤモンド社入社。『せつない動物図鑑』、『わけあって絶滅しました。』、『続 わけあって絶滅しました』、『東大教授がおしえる やばい日本史』、『東大教授がおしえる やばい世界史』など、児童書を中心に担当。

第3回・9月22日(祝) 18:30開場/19:00開演
ゲスト:松尾亜紀子(まつお・あきこ)

編集プロダクションを経て、河出書房新社に15年勤務。同社では田房永子『ママだって、人間』、北原みのり『日本のフェミニズム』、フレミング『問題だらけの女性たち』(松田青子訳)などのフェミニズム、ジェンダー本を編集担当、2018年12月にフェミニズム専門出版社エトセトラブックスを設立する。翌年5月に、フェミマガジン「エトセトラ」創刊。刊行書に、牧野雅子『痴漢とはなにか 被害と冤罪をめぐる社会学』、マチャド『彼女の体とその他の断片』(小澤英実・小澤身和子・岸本佐知子・松田青子の共訳)など。この8月にベル・フックス『フェミニズムはみんなのもの』、笙野頼子『水晶内制度』を復刊した。

第4回10月28日(水)開場18:30/開演19:00

ゲスト:大塚啓志郎(おおつか・けいしろう)

ライツ社 代表取締役/編集長 1986年生まれ。2008年、京都の出版社に入社。編集長を務めたのち30歳で独立。2016年9月、地元である兵庫県明石市でライツ社を創業。 編集した近刊は『DRAG QUEEN』(ヨシダナギ)、『売上を、減らそう。』(中村朱美)。『リュウジ式悪魔のレシピ』(リュウジ)は、「2020料理レシピ本大賞 in Japan」受賞。 最近嬉しかったことは、日本テレビ「シューイチ」にて、カズレーザーさんに『毎日読みたい365日の広告コピー』を紹介してもらえたこと。

第5回11月27日(金)開場18:30/開演19:00

ゲスト:谷綾子(たに・あやこ)

滋賀県出身。2005年、高橋書店に入社。1年の書店営業を経て編集部へ。『こころのふしぎ なぜ?どうして?』を含む「楽しく学べるシリーズ」の創刊、『料理のきほん練習帳』、『世界一美しい食べ方のマナー』など、主に実用書・児童書を担当。2014年より文響社にて『失敗図鑑』、『一日がしあわせになる朝ごはん』、『休日が楽しみになる昼ごはん』、『私が最近弱っているのは、毎日「なんとなく」食べているから』、『たとえる技術』、『犬のおしりにしかれてます。』、『地平線を追いかけて満員電車を降りてみた』など、児童書からコミックエッセイ、料理本や小説まで、幅広く担当。

第6回12月19日(土)開場18:30/開演19:00

ゲスト:篠原一朗(しのはら・いちろう)

水鈴社代表取締役。1978年東京都生まれ。小学生時代をスリランカで暮らす。大学卒業後、ゼネコン勤務を経て幻冬舎に入社。村上龍『新13歳のハローワーク』、雑誌「パピルス」の編集人などを務めたのち、2014年に文藝春秋に転職し、第二文藝部に配属(現在は業務委託として在籍中)。編集担当作に宮下奈都『羊と鋼の森』、野田洋次郎『ラリルレ論』、尾崎世界観『祐介』、瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』、藤崎彩織『ふたご』、川村元気『百花』など多数。2020年に新たな出版社である水鈴社を立ち上げ、第一弾ラインナップとして、瀬尾まいこ『夜明けのすべて』、小貫信昭『Mr.Children 道標の歌』を刊行。

第7回1月22日(金)開場18:30/開演19:00

ゲスト:篠田里香(しのだ・さとか)

美術・映画雑誌の編集部を経て、書籍編集者に転身。晶文社、そののち春秋社にて単行本を編集。担当書籍は『さらば、食料廃棄』『ファストファッション』『ノマド』など海外ノンフィクションの他、『母が重くてたまらない』『〈性〉なる家族』(信田さよ子)、『日本という不思議の国へ』(赤坂憲雄)、『記憶する体』(伊藤亜紗)、『チョンキンマンションのボスは知っている』(小川さやか)、『希望のディアスポラ』(早尾貴紀)、『これからの大学』(松村圭一郎)、『東海道ふたり旅』(池内紀)などがある。2020年、MOSH booksにて人文とカルチャーのウェブマガジン「生きのびるブックス」(https://ikinobirubooks.jp/)をたちあげる。

第8回2021年2月27日(土)開場18:30/開演19:00

ゲスト:柿内芳文(かきうち・よしふみ)

編集者 1978年東京都町田生まれ。2002年に新卒で配属された光文社で『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』『若者はなぜ3年で辞めるのか?』等を編集した後、星海社で「武器としての教養」をコンセプトに星海社新書レーベルを立ち上げ、『武器としての決断思考』『投資家が「お金」よりも大切にしていること』等を編集。その後、『嫌われる勇気』『ゼロ』を作ってコルクに合流、作家のエージェント兼編集者として『インベスターZ』や『漫画 君たちはどう生きるか』を編集し、独立。株式会社STOKE代表。直近の編集担当は『沖縄から貧困がなくならない本当の理由』(樋口耕太郎著)、『僕は君の「熱」に投資しよう』(佐俣アンリ著)、『2020年6月30日にまたここで会おう』(瀧本哲史著)など。主に次代に向けて出版活動を行なっている。

第9回2021年3月30日(火)開場18:30/開演19:00

ゲスト:草下シンヤ(くさか・しんや)

1978年、静岡県出身。豊富なアンダーグラウンド取材をもとに、ドラッグや裏社会に関する著作を多数発表。『裏のハローワーク』(彩図社)、『闇稼業人』(双葉社)、『半グレ』(彩図社)などを上梓。編集者として『売春島』『ルポ西成』『脱税のススメ』『怒羅権と私』『D.O自伝 悪党の詩』『雑草で酔う』などの書籍を担当。他にも、漫画原作者、ouTubeチャンネル「裏社会ジャーニー」プロデューサーなど、その活動は多岐にわたる。

最終回2021年4月23日(金)開場18:30/開演19:00

ゲスト:北尾修一(きたお・しゅういち)

聞き手:竹田純(柏書房)

【入場料】
1500円(税込)
ご参加をご希望の方は、お名前、連絡先を明記のうえ、readinwritin@gmail.comまでお願いします。

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